愛知の優良企業はトヨタだけではない!愛知県がモノづくり王国といわれる理由

クモノスの小ネタ「ものづくり王国愛知の『愛知ブランド』」でもご紹介しているように、同僚のmikaさんが愛知県の株式会社ワーロン(非上場)の製品である強化和紙を使った障子にえらく感動していました。うちの息子たちも5歳のやんちゃ盛り、mikaさんのところに負けず劣らずやんちゃ坊主。すでに、自宅の襖はもちろん、壁も床も傷と落書きだらけで修理する気も起きません。まあ、やりたいだけやらせて、そのうちまとめてリフォームなりすればいいかな….と開き直っています。でも、よそのお宅ではそうはいきません。mikaさんの話を聞いて、「破れない障子でよかった…..。」と、自分のことのように胸をなで下ろしたのであります。

名古屋の「モーニング」は太っ腹

さて、愛知県と言えば、私がパッと思い出す企業はコメダ珈琲(非上場)とトヨタ自動車株式会社コメダ珈琲で朝にコーヒーを頼むと、無料でバター付きの分厚いパンと卵がついてくること、ご存知ですか?知人に言うとこれ、意外と知られていなくて「えー、うそでしょー!」とか言われてしまったりします。かくいう私も4年前にたまたま近所のコメダ珈琲に入って知りました。このモーニングにドリンクの値段でパンと卵がつくというのは、名古屋では当たり前のことなのだとか。すごいことですよね、うれしいですよね。「名古屋って太っ腹ー。素敵な街なのねー。」と一気に好感度アップしたのですから、ほんとに私って単純です。

また、愛知県はトヨタ自動車に代表されるように、ものづくり日本一の印象が強い地域です。実際に、製造品出荷額を見てみると46兆4,212億円(従業者4人以上の事業所)と全国の13.8%を占め、第2位の神奈川県(19兆4,975億円)とは26兆9,237億円と大差で、32年連続日本一のものづくり県の地位を獲得しているのです。

江戸時代からものづくりが盛んだった「愛知」

ものづくりの原点は絶え間ない「工夫」と言われます。名古屋は古くから歯車などに使う良質な木材を手に入れることができ、また江戸時代から愛知県内各地でからくり人形づくりが盛んであったことが機械工業を盛んにしたのだそうです。それとともに、もうひとつ愛知の特徴だと思われるのは、自動車など大企業の量産部品の製造に強みを発揮してきた部品メーカーが底知れぬ強さをもっていることではないでしょうか。

親会社に提案もするパートナー企業

品質を維持向上させつつコストを削減させると同時に、受け身でなく自主提案型のパートナーとして親企業の厳しい要求を克服、その積み重ねが優れた生産システム、評価システムを持つ企業を産み出しているようです。

その中のひとつが、アイシン・エィ・ダブリュ株式会社(アイシン精機株式会社の関連会社)です。同社は、ゼンマイの力だけで動く、日本の伝統的なからくり人形「茶運び人形」にインスピレーションを得た無動力搬送台車「ドリームキャリー」を開発、株式会社デンソーのエジェクタサイクルと並んで、第一回ものづくり日本大賞を受賞しています。

自動車産業はグローバル展開する中で、厳しいコスト競争に勝ち抜くため、コストハーフ、スペースハーフ等の生産技術の革新が求められている業界。ドリームキャリーは電気を使わずバネの力で動きますから節電効果が高く、初期投資も従来のモータ付き搬送機が約300万円であるのに対し、約80万円と3分の一以下。まさに、愛知という土地柄が産み出した画期的な製品と言えるのでないでしょうか。

そして、このドリームキャリー、原点は、開発者が母親の大変な農作業をお金を使わず楽にしてあげられないかと考えたところにあると言うのも、なんだか人間味溢れていてほっとします。開発者によれば、同製品はまだ夢半ばで、最終的には自動車のように自由に動くように育てていきたいのだとか。夢を追いかける姿勢と、柔軟な発想。ものづくり日本一を支えるのはなんといっても「ヒト」であることは間違いありませんよね。


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